映画「フォールガイ(The Fall Guy)」の要約・ネタバレ・この映画と似ている映画・この映画を見れるサイト 🎯

レビュー
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・映画の要約

『フォールガイ』は、2024年5月3日に公開されたアクションコメディで、かつてのスタントマン、コルト・シーヴァーズ(ライアン・ゴズリング)が主演する作品です。長年の相棒で恋人でもあった女性監督ジョディ(エミリー・ブラント)の新作現場へ呼び戻された彼は、主演俳優トム・ライダー(アーロン・テイラー=ジョンソン)が行方不明になったことで、再び大混乱に巻き込まれます。古風なスタント精神と現代的なサスペンスが融合した、懐かしさと新鮮さを兼ね備えた一作です。


・映画の時間

上映時間は 126分。サマー映画らしいボリューム感を保ちながら、アクションとミステリーが交錯するテンポよい構成です。


・ネタバレ(起承転結)

起:事故と再起

コルトはかつての事故がきっかけでスタントの現場から離れ、現在はメキシコの小さなバレーパーキングで静かに暮らしている。だがジョディが新作で監督デビューを果たす現場から、彼に助けが必要だと声がかかる。主演トムの突然の失踪が明るみに出た現場に戻ることになり、彼の“普通の日常”は再び壊される。

承:出会いと陰謀の兆し

コルトは撮影地でトムの助手アルマやプロデューサーらと協力し、トム本人や彼を追う謎の組織の痕跡を探しはじめる。シドニーのナイトクラブで薬入りのカクテルを飲まされ、謎の殴打事件に巻き込まれるなど、不穏な事件が次々と襲いかかる。

転:対決と告発

トムのホテルで氷水に浮く彼のスタントダブルの死体を発見。その後、トム自身は深い陰謀の前に姿を消すが、裏で糸を引いていたのはプロデューサーのゲイルだった。偽造映像と深い陰謀が明らかになり、コルトは自身が罠に嵌められたことを悟る。

結:真実の暴露と再生

クライマックスはジョディの新作映画のセット内で炎と爆発が巻き起こる中、コルトがトムを追い込み、実際にマイクを仕込んで真実をさらけ出させる。深夜にヘリからの救出劇が展開し、真犯人はそのまま焼き払われる。映画は、彼がジョディと再び歩む未来を暗示する幸福な希望を残して幕を閉じます。


・この映画と似ている映画

  1. 『バッド・ボーイズ フォー・ライフ』:仲間や愛する者を守るため、スタント的な派手さと人間ドラマを兼ね備えたアクション。
  2. 『ナイト&デイ』:笑いと緊張、恋愛と銃撃戦が同時進行するスパイ風アクションコメディ。
  3. 『マイ・ボディガード・ミス』:日常に突如現れる非日常を、軽妙なタッチと爽快感で描くバディもの。

・この映画を見れるサービス

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・総評

『フォールガイ』は、昔ながらのスタントマン魂と現代的なサスペンス構成が見事に融合した、エンタメ性重視の一作です。ライアン・ゴズリング演じるコルトは、軽妙でいて芯のある“古き良きヒーロー”そのもの。彼が事故の後遺症を抱えながらも、“最後のチャンス”を掴もうと奮闘する姿には懐かしさと共感が滲みます。

冒頭の事故再現シーンから、スタントの緊迫した現場描写が続く流れは、映画全体に“プロフェッショナルの矜持”を意識させます。そこにエミリー・ブラント演じるジョディとの再会、そして相互の確執と愛情が絡む構図は、アクション+恋愛+才能への再接続という三位一体のテーマを生み出しています。

演出面で特に光るのが、シドニーの街並みやアクションセットを活かしたロケーション使いと、デイヴィッド・リーチ監督によるワンカットに近い迫力あるスタント演出。カメラがコルトの視点に寄り添うことで、観客はまるで自身がスタント現場にいるような没入感を得られます。

一方で、陰謀編のプロットにやや説明不足な部分があるのは事実。深層プロデューサーの動機やディープフェイク設定にもう少し克明な背景が欲しかった。但し、それらが冗長になることなくテンポを崩さない配慮でもあり、むしろスピード感重視の構成に貢献している面もあるでしょう。

ゴズリングとブラントの化学反応も秀逸です。互いの立場や葛藤を乗り越えながら、最後に共にスタントを成功させるラストは観客に大きな満足感をもたらします。そこに深夜のヘリ救出劇というビジュアル的クライマックスが重なることで、単なるハッピーエンドを越え、再生と絆の証として強烈に胸を打つ瞬間が生まれます。

総じて本作は、“スタントマンという職業を讃えるラブレター”でありながら、“現代の技術と人間の強さ”を描くサスペンスでもある。爆発音と沈黙の間にこそ、プロフェッショナルとして歩む者の誇りがあることを、画面を通じてそっと教えてくれる作品です。エンタメとしての快感と、人としての温かさを同時に味わいたい人に、ぜひ薦めたい一本です。


・スタッフキャスト

  • 監督:デイヴィッド・リーチ
  • 脚本:ドリュー・パース
  • 製作:ケリー・マコーミック、デイヴィッド・リーチ、ガイモン・キャサディ、ライアン・ゴズリング
  • 撮影:ジョナサン・セラ
  • 編集:エリサベット・ロナルズドッティル
  • 音楽:ドミニク・ルイス

出演

  • コルト・シーヴァーズ:ライアン・ゴズリング
  • ジョディ・モレノ:エミリー・ブラント
  • トム・ライダー:アーロン・テイラー=ジョンソン
  • ゲイル・メイヤー:ハンナ・ワディンガム
  • アルマ・ミラン:ステファニー・ホスウ
  • ダン・タッカー:ウィンストン・デューク
  • イギー・スター:テレサ・パーマー
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